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世田谷 就労継続支援B型事業所 ハーモニーの公式ブログ

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悲しい事件

先週のミーティングでは、相模原の事件のことを話しました。
深夜、施設入所支援、生活介護を行っている施設に元職員が侵入し、多くの入居者の命が奪われた先日の事件です。

この事件には、いろいろな側面があります。
「障害者が『安楽死』させられるべきものとして殺されてしまったこと」
「被疑者自身も精神障害として措置入院を経験していること」

はなしは、それらを巡って続きました。

「彼(被疑者)は、『ヒトラーがおりてきた』と言っているらしい。自分にも、いろいろなものが降りてくることがある。人ごととは思えない」とAさんが口を開きました。
「いやいや、もともと、悪い人には悪いものが降りてくる。性格のいい人(Aさん)には、いいものが降りてくるよ」と誰かが続けます。
「殺られたら、痛いからイヤだなあ」
「ひとりひとりがかけがえのない命。それを奪うのは許せない」
「たしかに彼のしたことは悪いことだし、病気のせいかもしれないけれど、社会全体が病んでいる気もするんだ。病気と言われていない人のなかにも、彼のような『障害者は死んでいい』というような考え方をする人がいると思う。」と言う人も。
「Facebookでもそういう書き込みを見たよ。正気なのか病的なのかわからないけれど。こわいね」
「わたしたちもいない方がいいと思われてるのかなあ」という声も。
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この事件はどうしたら防げたのかなあ?

「それにしても措置の解除が早くない?」
たしかに2月18日に緊急措置入院で3月2日に退院は、ハーモニーのメンバーたちの入院経験からいうと早い気がします。
「というか、退院後、事件が起きるまで、彼を誰かが支援しなかったのかな」
「生活保護のワーカーとか、保健師が、ふつうは通院しろって言うよね。野放し状態?」
「田舎の方って保健師があんまりいなかったりする」関東近県に過ごした人も言います。

ハーモニーのメンバーは、もっと入院治療を受けるべきだったのではないか。被疑者が退院後、孤立していたことで、状態が悪くなってしまったとも感じたようです。


「でも、そもそもこの被疑者は、病気だという意識があって、進んで治療を受ける人ではない気がする」とスタッフからも声があがります。
「措置入院したけれど、この人は本当に病気だったの?」
「この人は『治療』できる人なのかな」「犯罪として『処罰』される?それとも病気で『治療』される?」
「病気だから処罰されなくていいとは思わない。残された遺族のことを考えれば犯人は死刑はしかたないのかも」

疑問ばかりで考えがまとまりません。


「今後、事件を予防するという観点から、措置入院が簡単におこなわれてしまったり、必要のない入院が長引いてしまうことも心配してしまうんだよね」と施設長。
「僕たちも精神病は怖いという目でみられてしまうのかな」と独りごとのように誰かが言って時間切れとなったミーティングでした。

かけがえのない大切な19もの命が、独善的な行動で奪われてしまったこの事件。今後もミーティングのなかでも取り上げていきたいと思っています
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by harmony_setagaya | 2016-08-08 01:21 | お知らせ